一般整備 ベルガルタヤマハ BT1100ブルドッグ 2004年モデル その①

何とも珍しい修理車両が入庫致しました。
ベルガルタヤマハ(現イタリアヤマハ)のBT1100ブルドッグです。
私自身、この車両を整備させて頂くのは初めてです。
エンジンはヤマハのアメリカン『ドラッグスター1100』をベースとしております。
なので、目をつむり車両に跨ってエンジンを掛けていると、
アメリカンである『ドラッグスター1100』のエンジン音のはずなのに、ポジションはネイキッドという
何か違和感がとてもありましたが、実際試乗させて頂くと、ドコドコと非常にトルクフルで、
ワインディング等で走らせても楽しいバイクなのではないかと思いました。

整備のご依頼内容としましては、
①ウィンカーのステー部分の劣化による交換
②フロントブレーキフルードの交換
③リヤブレーキの引き摺りの為のオーバーホール
④フロントフォークのオーバーホール
⑤オーリンズ製リヤショックのオーバーホール


まず着手させて頂いたのは、ウィンカーの交換です。
ウィンカーステーの黒い部分はウィンカー一体式の為、ステーの部分のみの交換が出来ません。
さらに、日本のヤマハでは入手不可能な部品でしたので、何か流用出来る物が無いかを探していた所
『XJR1200/1300』の形に似ているかな?と考え、取り寄せてみました。

レンズ部分は細長くて若干大きく、ステーも少し長くなります。
取付の配線は、純正が『カプラー式』でXJRは『ギボシ式』です。

もしもノーマルのウィンカーが入手できて交換する事を考え、メインハーネス側を『ギボシ加工』する方法では無く
ノーマルウィンカーのカプラー部分を切断し、それをXJRのウィンカーにギボシで接続しました。
配線の変換アダプターみたいな感じですね。

さすが、ヤマハ純正だけあって、取付も見た目もバッチリでした!
もともとこれが純正ウィンカーではないかと思ってしまうほどです。


フロントブレーキフルードの交換です。
劣化したブレーキフルードは茶色くなり、湿気を吸収して沸点が下がります。
沸点が下がると、ブレーキを多用した時に、ブレーキラインの中のフルードに気泡が発生し、
『ベーパーロック』を起こして、ブレーキがスカスカになって効かなくなり、非常に危険です!
2年毎の交換をお勧め致します。

その②へ続きます!